
徳島の畑は、当時のスタッフに任せ
早速、岡山に来たのですが、最初のうちは兎に角、土地を探すのに苦労しました。
意外によそ者に冷たい人が多く、口を聞いてくれない人もいた程...
とはいえ、チンゲンサイを作りに来たのだからとりあえずは、今ある畑で
どれだけ良いものを作れるのかが一番大事だと作業を始めました。
しかし、元々の畑も手入れからスタートの段階、どうしてもそれなりにいい状態の
畑が欲しかったこともあり、生産と土地探しは常に同時進行でした。
そのうち、近隣の人も若者がチンゲンサイを作っていると言う噂を聞きつけ
「畑を遊ばせておくのが勿体ない」と貸して下さる人も出てきました。
順風満帆に行くかと思いましたが、貸してくれる畑は、地力のない物も多く
作業は難航...やはり一筋縄には行きませんでした。
それでも、なんとか土地を改良し、チンゲンサイの生産は、ある程度
軌道にのりました。
また、懸念していた「台風」はやはり読み通り、「岡山には来ない!」
これが一番ありがたいことでした。
絶対来ない訳ではありませんが、ニュースを見ても大体は瀬戸内海で止まる。
生産も順調で、販売も営業の甲斐あり、儲かっている訳ではありませんが
それなりに良い感触がありました。
しかし、「何かが違う」と思うようになりました。
質のいいチンゲンサイを作っているつもりですが、何か充実感が足りない。
「自分は人と違う野菜を作りたいと思っていたのに、気がつけば
普通のチンゲンサイを作っている...」
気がつけば、そんなに評価してもらうような物を作れていないのではないかと
思うようになりました。
Vol.6:新たな出会い...